HOME » 新規格 ISO9001:2015 及び ISO14001:2015 について

新規格 ISO9001:2015 及び ISO14001:2015 が発行されました


2015年9月15日、ISO9001及びISO14001の国際規格がそれぞれ改訂され、「ISO9001:2015」「ISO14001:2015」が発行されました。現在、同規格にて認証を受けている組織は、3年間の移行期間中に、2015年版への移行を完了しなければなりません。改訂審査は、完了から逆算して審査を受ける必要があります。審査機関によっては、移行期限の3ヶ月前を受審期限としているところもあるので確認が必要です。

ISO27001(ISMS)規格改訂


ISO9001:2008 から ISO9001:2015 への主な変更点

1.章立の変更


ISO27001(ISMS)規格改訂


■他の ISO 規格【27001(ISMS:情報セキュリティ)、14001(EMS:環境)、22301(BCMS:事業継続)、39001 (RTSMS:道路交通安全)】と同じ章立てとなり、統合が容易になりました。

2.用語の変更

■章立ての変更とともに、用語にも変更がいくつかありました。中でも、『製造及びサービス・・・』とされたこと で、『ISO9001は製造業向けの規格』という印象がありましたが、システム開発やWEB制作等のサービス業にも適用しやすい内容になりました。今後は、サービス業にも多く普及してくものと考えられます。

3.要求事項の変更

第4章【組織の状況】
『内部の課題』及び『外部の課題』を特定し、『利害関係者の要求事項』を加味し、品質マネジメントシステム の適用範囲を決定することになります。『内部の課題』に関しては、ある程度 2008 年版でも考慮することとしていましたが、『外部の課題』に関しては、国内及びグローバルな市場・環境対する課題を特定することとなります。また、その課題の特定範囲によっては、"経営戦略"も含めた『内部及び外部の課題』を特定 することも考えられます。

第5章【リーダーシップ】
2008年版では、"5.5.2 管理責任者"の要求事項がありましたが、2015 年版では、その要求事項がなくなりました。経営者及び各部門長の責任が重くなりました。今までの"品質管理責任者に全てを任せる"運用が是正されたかたちになりました。ただし、管理責任者を置いてはならない、ということではありません。

第6章1項【リスク及び機会への取り組み】
ISO27001(ISMS)やプライバシーマーク(PMS)制度では要求事項とされている『リスクアセスメント』の概念が新たに追加されました。この考えは、あらゆるリスクを特定し、そのリスクを低減する対策を決定します。 2008 年版では存在した『予防処置』という要求事項が2015年版では無くなってはいますが、取り組みとしては同じと言ってよいでしょう。ただし、2015年版で追加された第4項の特定した『内部及び外部の課題』を考慮に入れる必要があります。また、リスク(マイナス面)だけではなく、機会(プラス面)に対するリスクアセスメントも考慮に入れることになります。例えば、急激な受注の伸びに精算が追いつかず、納期遅れや納品物がショートしてしまうことも考慮しなければなりません。

 

ISO14001:2004 から ISO14001:2015 への主な変更点

1.章立の変更


ISO27001(ISMS)規格改訂


■他の ISO 規格(27001【ISMS:情報セキュリティ】、9001【QMS:品質】、22301【BCMS:事業継続】、39001 【RTSMS:道路交通安全】)と同じ章立てとなり、統合が容易になりました。

2.改訂のポイント

第4章【組織の状況】
環境マネジメントシステムの適用範囲を決定するに当たり、『内部の課題』及び『外部の課題』を特定し、『利害関係者の要求事項』を加味することになります。
『内部及び外部の課題』に関しては、
①組織の目的に影響を“与える”可能性のある、又は環境側面によって影響を“受ける”可能性のあるもの
(気候、大気の質、水質、汚染、資源の枯渇、生物の多様性等)
②国内及びグローバルな市場における対する課題(文化、社会、政治、法律、金融、経済、自然及び競争)
③組織内部の特性、状況(活動、製品及びサービス、戦略的な方向性、文化、能力等)

第5章【リーダーシップ】
トップダウンでの意思決定が強く求められ、事業への環境マネジメントシステムの活用に取り組むことにより、戦略的なビジネス展開を促進する。

第6章1項【リスク及び機会への取り組み】
ISO27001(ISMS)やプライバシーマーク(PMS)制度では要求事項とされている『リスクアセスメント』の概念が新たに追加されました。この考えは、あらゆるリスクを特定し、そのリスクを低減する対策を決定します。2004年版では存在した『予防処置』という要求事項が2015年版では無くなってはいますが、取り組みとしては同じと言ってよいでしょう。ただし、2015年版で追加された第4章の特定した『内部及び外部の課題』『利害関係者の要求事項』を考慮に入れる必要があります。また、リスクは「マイナス面」だけではなく、「プラス面(機会)」に対するリスクアセスメントも考慮に入れることになります。

ISO9001:2015 及び ISO14001:2015 移行のためのコンサルティングメニュー

弊社では、ISO9001及びISO14001の2015年版への移行に向け、以下のコンサルティングメニューをご用意しております。是非、お問い合わせ下さい。

ISO9001:2015 及び ISO14001:2015 移行支援コンサルティング
御社のQMSやEMS文書を2015年版に対応させる文書類見直し支援、内部監査員向けの移行研修、審査後支援のフルメニューです。

ISO9001:2015 及び ISO14001:2015 内部監査員養成セミナー
文書修正や運用については完全に自社で行う予定という方は、内部監査員養成セミナーをご検討ください。改訂の差分解説を中心としたセミナーとなっております。

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